ケールとは?
ケールとはアブラナ科の野菜でキャベツの原種で、一年中栽培できるため生命力の強い植物として知られています。
原産はヨーロッパで、江戸時代に日本に渡ってきたといわれています。日本に渡ってきてから、ケールの生命力の強さが注目されさまざまな品種改良がおこなわれています。
私たちがよく食べるキャベツや大根、ブロッコリーなどは、実はケールを品種改良して作られた野菜なのです。
ケールには主に「ビタミン」「ルテイン」「カルシウム」「食物繊維」「メラトニン」が含まれています。特にβカロテンはにんじんの2倍、カルシウムは牛乳の2倍以上もあるといわれており、その栄養価の高さから「野菜の王様」とも呼ばれています。
また、ケールは生活習慣病を予防する効果があるといわれています。血糖値を改善して糖尿病を予防、善玉コレステロールを増加させ高コレステロール血症の症状を改善、血液の流れを良くして動脈硬化を予防、などたくさんの効果が報告されています。
他にも目や皮膚に良い効果や、老化を防ぐ効果、よい睡眠をとれる効果、ストレスを軽減する効果など健康になるために欠かせない効果がたくさんあります。
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ケールに含まれる成分と主な作用一覧
成分名 | 作用 |
---|---|
βカロテン (ビタミンA) |
ケールに多く含まれているβカロテンは目に必要な成分です。 |
ルテイン |
ケールに含まれているルテインもβカロテンと同じく目の健康を維持するために必要な成分です。 |
ビタミンC |
ケールにはコラーゲンの生成に必要なビタミンCが含まれています。コラーゲンは体内のたんぱく質のおよそ30%もの割合を占めています。 |
ビタミンE |
ビタミンEといえば抗酸化作用で有名です。このビタミンEもケールに豊富に含まれているのです。抗酸化作用により老化を防止し、アンチエイジングに最適です。 |
食物繊維 |
ケールに多く含まれている食物繊維は、腸内環境を整えるはたらきがあります。便秘に悩まされている人の腸の運動を促進し、便秘を改善すると言われています。 |
カルシウム |
ケールにはカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムといえば牛乳ですが、その牛乳の2倍ものカルシウムが含まれています。 |
メラトニン |
メラトニンは睡眠にとって必要な成分です。そのメラトニンがケールに豊富に含まれています。人は必ず睡眠をとります。しかし現代では、なかなか眠ることができない、眠ったと思っても目が覚めてしまうなど不眠症に悩む方がたくさんいます。 |
ケールの効果・効能まとめ
ケールに豊富に含まれているビタミンEや食物繊維のはたらきにより、血糖値上昇抑制・動脈硬化予防・活性酸素抑制・コレステロール増加抑制などの効果が期待できます。
その他、目や肌をきれいに保ったり、良質な睡眠をとれたり、骨や歯を丈夫にしたりと、さまざまな効果が期待できることから、ケールは私たちの健康に欠かせない野菜だということがわかります。
ケールは美肌や便秘改善などアンチエイジング効果も!
ケールには、肌に良い栄養が豊富であることから、ケールを摂取して美肌になられる方も多いです。
まず、肌再生を促すビタミンEが豊富に含まれていて、ニキビ・ニキビ跡・シミ・くすみ・乾燥といった肌トラブルを再生させることで、トラブル無縁の肌になると言います。
続いて、ケールに含まれる豊富な食物繊維は、腸内環境を整えることで便秘を解消する効果があり、便秘は有害物質によってニキビや肌荒れの原因になると言われていて、女性誌でも美肌=美腸とこぞって取り上げているなど、便秘はもちろんニキビや肌荒れを防ぐこともできます。加えて、ケールにある水溶性食物繊維は、コレステロール除去や血糖値抑制や腸内をゆっくり動いて満腹感を与えることから、肥満防止やダイエット効果も得られたりと、一石二鳥以上の効果が期待できます。
他にも、SOD酵素やビタミンエース(ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE)といった栄養が豊富に含まれていて、シワやシミなど老化に繋がる活性酸素を除去する抗酸化作用を持つことから、老化を食い止めるアンチエイジング効果も期待できたりと、美肌になりたいならケールで決まりと言えます。
がん予防や生活習慣病対策や健康維持のサポートにも!
ケールには、加齢、ストレス、紫外線、食品添加物(コンビニやレトルト食品)など身近なもので発生する活性酸素を除去するSOD酵素やビタミンエースが含まれていますが、美容だけではなく健康にも効果的で、活性酸素はがんを引き起こすことが分かっていますから、こちらの除去はがん予防に繋がると言えます。
また、食物繊維にある血糖値抑制作用によってインスリンの分泌を防げることから糖尿病予防に繋がったり、コレステロールの元になる胆汁酸を排出して、コレステロールの再生成行うことでコレステロールが減って、高コレステロール血症や動脈硬化の予防になったりと、生活習慣病対策にも役立ちます。
さらに、ケールにはストレスを緩和する作用のあるビタミンCやカルシウムの配合があったり、ケール自体に免疫力向上に繋がるグロブリンの生産があることが分かっているために、ストレスによる精神疾患や風邪やインフルエンザ予防と日ごろの健康維持にも繋がると言えます。
ケールのここがすごい!メラトニン含有量と安眠効果
現代人は、ストレスによって不眠症に陥っている方も多く、ストレスによって眠れない症状をストレス性睡眠障害と呼びます。
ストレスは、睡眠に誘う神経の働きを阻害したり、興奮状態になることから脳が休めなくなって、眠れなくなると言われています。
同時に、眠れたとしても、レム睡眠とノンレム睡眠からなる睡眠サイクルが乱れることで、十分な休息ではないことから、日中眠くなったり疲れやすかったりが起きるとも言います。
そんなストレス性睡眠障害を改善するのに有効的なのが、神経ホルモンの一種である『メラトニン』と言われていて、神経を沈めたり、眠気を起こす神経を優位にしたり、睡眠サイクルを整えることから安眠効果が得られるとされています。
中でも、ケールは、メラトニンの含有量が食べ物の中で一番多く、100gあたり4300ng=0.0043mgとなっており、不眠の症状に役立つことが研究者の論文より明らかになっています。
しっかりと眠れないことから、睡眠薬を服用されている方もいますが、眠気が残ったり常用すると効かないなどのデメリットがありますから、なるべく薬を使わずに自然食材であるケールで補っていくようにしましょう。
実際に、ケールによって安眠効果を得ている方は多く、就寝前に安眠効果があると言われる牛乳に混ぜて1杯飲むとぐっすり眠れるといった意見も目立ちましたので、なかなか寝付けないなどの場合は、こちらを習慣化させることがおすすめです。
ケールの青汁も同じ効果が期待できる
ケールの青汁も、もちろんケールをそのまま食べるのと同様の効果が期待できます。
ケールの青汁を選ぶ場合の基準としてはやはり成分です。
ケールの青汁はいわゆる元祖青汁で、飲みにくいというイメージです。そんなイメージを払拭しようと最近は飲みやすくおいしい青汁がたくさんでてきています。
しかし飲みやすくおいしい青汁は、青汁に必要なケールが少なかったり、不必要な添加物が入っていたりします。ケールの成分や効果を期待して青汁を飲もうと考えているならそういったものは避けたほうが無難です。
成分を見て、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維が多く含まれているものを選ぶと間違いないでしょう。
またケールの青汁をこれから飲もうと考えている人はおいしさに不安があると思います。買っても飲めるのか自信がない方もいるのではないでしょうか。
そこでケールの青汁を美味しくのむ方法をご紹介いたします。
一番ポピュラーな飲み方は牛乳と一緒に飲む方法です。牛乳と混ぜるとケールの青汁の独特の苦みや青臭さがおさえられ、抹茶ミルクのような味になりとても飲みやすくなります。
次におすすめなのは豆乳と一緒に飲む方法です。豆乳の独特の甘さがケールの青汁を飲みやすくしてくれます。
最後におすすめするのはリンゴジュースと一緒に飲む方法です。リンゴの甘さがケールの風味とマッチしてとても飲みやすくなります。しかしジュースなのでダイエット中の人などは飲みすぎには注意です。
ケールを美味しくするレシピと食べ方
野菜の王様と呼ばれるケールを食事に利用しようとしても、苦みやアクが気になり、香りにもクセがあるため苦手に感じる方が多いです。
そんなクセを軽減できるようなケールのレシピを紹介します。
ケールのガーリックソテー
参考画像元:レシピブログ:ケールのガーリック炒め
材料
・ケール4〜6枚
・ニンニク 1片
・玉ねぎ 1/2個
・ベーコンスライス 4枚
・オリーブオイル 大さじ2
・塩、コショウ 適量
作り方
- ケールは軽く洗って千切りにする
- ニンニク・玉ねぎはみじん切りにする
- ベーコンは細切りにする
- フライパンを熱し、油をひきニンニクを炒める
- ニンニクからいい香りがしてきたら玉ねぎ・ベーコンを入れます
- 玉ねぎがある程度火が通ればケールを加えてさらに炒める
- 最後に塩コショウで味を調える
ケールをニンニクやベーコンなど香りの強いものと一緒に炒めることで、ケール独特の香りが気にならなくなります。
またケールに含まれるβカロテンやルテインは比較的熱に強い性質です。水には溶けず油に溶けると体への吸収率が上がります。そのため油を使った炒め物にすると油によって成分が溶け出し、効率よく栄養をとることができます。
ケールのレモンナッツサラダ
参考画像元:世界のkitchen:
ケールのレモンビネグレットサラダ
材料
・ケール 10枚
・アボカド 1個
・乾燥キヌア 120cc
・ナッツ 120cc
・パルメザンチーズ 60cc
★オリーブオイル 60cc
★りんご酢 60cc
★レモンの絞り汁 大さじ3
★レモンの皮 1個分
★砂糖 大さじ1
作り方
- ケールは軽く洗って食べやすい大きさに小さくカットします
- アボカドは種と皮を取ってさいの目切りにします
- ナッツは砕いておきます
- レモンの皮はすりおろすか細かく刻みます(薄皮が少し入るように)
- サラダボウルに・の材料をすべて加えて混ぜる
- ★の材料をすべて混ぜ、ドレッシング上になるまでよく混ぜる
- 5.に6.のドレッシングをかけよく混ぜる
食べにくいケールをさわやかなレモンドレッシングやチーズなどで美味しく食べられるサラダのレシピです。
豊富に含まれているビタミンCを効率よく吸収するため、まず生のままサラダで食べます。ビタミンCは熱や水に非常に弱いので、洗う時も汚れを取る程度に軽く洗ってください。
そしてビタミンPの入ったレモンをドレッシングに使用しています。レモンのさわやかさにより食べやすくなるだけでなく、壊れやすいビタミンCはビタミンPと共に摂取することによりビタミンCの成分が安定するといわれています。
ビタミンPはレモンの果実部分よりも薄皮に多く含まれているので、ドレッシングには果汁だけでなく、皮も一緒に入れました。
パルメザンケールチップス
参考画像元:cookpad:パルメザンケールチップス
材料
・ケール 5房
・オリーブオイル 適量
・パルメザンチーズ 適量
作り方
- ケールは軽く洗い、よく水気を切る。葉の部分だけちぎっておく
- 大きめのボールに1.を入れ、オリーブオイルをよくなじませる
- 2.にパルメザンチーズを追加してよく絡ませる
- 天板に3.を重ならないように並べる
- 170℃のオーブンで10分焼く
- 葉っぱが縮んでパリっとしていれば完成
アメリカで人気のケールチップスの再現レシピです。料理が苦手だという方にも簡単に作ってもらえます。高温でパリパリに焼いていることによりケールの独特の風味はあまりしないのでおやつ感覚で食べられます。
最後に、ケールの食べ合わせについて1点注意があります。
もしケールを使った自家製ドリンクやスムージーを作る場合、生の人参に注意してください。
生の人参に含まれている酵素、アスコルビナーゼがケールに豊富に含まれているビタミンCを破壊してしまいます。せっかくケールの栄養を取り入れようと思っていても、生の人参1つだけで効果がなくなってしまうので気を付けてください。
ケールの副作用とおすすめできない人
ケールに含まれているシュウ酸という物質が原因で、尿管結石などの症状が出る場合もあると言われていますが、よほど過剰に摂取しない限り心配はありません。
結石の原因となるシュウ酸は正式名称「シュウ酸カルシウム」と呼ばれていてケールだけでなく、緑色の野菜によく含まれています。
ケール以外にもシュウ酸を多く含む食べ物があります。
代表的な野菜は、たけのこ・ほうれん草・セロリ・モロヘイヤなどです。
飲み物でもコーヒーや紅茶・ココアなどにも含まれており、ケール以外にこれらの食べ物や飲み物をたくさん摂っている方は、神経質にならない程度に意識して摂取するようにしましょう。
またケールにはビタミンKがたくさん含まれている為、ワーファリンを服用している人は摂取は控えましょう。
ビタミンKによりワーファリンの効き目が悪くなります。ワーファリンを服用している方は、ケールや青汁などを摂取する場合、必ず主治医に相談してください。
まとめ
野菜の王様と呼ばれるケールが人の健康維持のために必要な成分がたくさん含まれていることが分かりました。ケールを調理して食べるのもとてもいいのですが、日本のスーパーではあまり見かけることがありません。
そこでおすすめなのがケールを主材料とした青汁です。青汁なら調理しなくても飲みたい時にすぐに飲めます。
どうしても飲みにくい場合は牛乳や豆乳、リンゴジュースなどと混ぜることによりとても飲みやすくなります。
せっかく野菜の王様、ケールの成分を摂るなら、継続して摂りたいですよね。そんなあなたに、続けやすい青汁がおすすめです。ぜひお好みのケールの青汁を見つけてください。
ケール配合の青汁はこちら
飲みごたえ野菜青汁
大麦若葉・ケールをはじめとする野菜15種類+15種類の日本伝統食材を含む栄養バランスの良い商品。栄養については独自製法によるところも大きい。きな粉や黒糖などにより青汁独特の苦みやニオイはほぼ無いので、青汁初心者の方にも飲みやすいと定評がある。
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