桑の葉とは
桑の葉とは、クワ科の落葉樹です。蚕の餌として古くから育てられていました。自然に生えている状態では高い木ですが、桑畑として栽培されているものは低い木になっています。蚕の餌としてだけでなく、漢方の材料としても重宝されており、桑の葉のお茶や、天ぷらとして好まれていました。
そんな桑の葉には、さまざまな作用があります。
- 糖尿病の予防・改善
- 食後の血糖値上昇の抑制効果
- 高血圧の改善
- 中性脂肪を下げる
- LDLコレステロールを下げる
- 腸内環境を整え、便秘を解消する
- 肝臓や腎臓の機能を改善する
このような効果を期待され、昔から漢方の材料として重宝されていたのでしょう。
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桑の葉に含まれる主な成分一覧
1−デオキシノジリマイシン(DNJ) | あまり聞いたことのない成分だと思います。この1−デオキシノジリマイシンは、桑の葉特有の成分です。ショ糖などの二糖類の分解を抑制し、血糖値が上がるのを防ぎます。このはたらきのおかげで血糖値が急激に上がったり下がったりしないようコントロールできます。糖質を控えている人や、糖尿病の方におすすめの成分です。 |
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ビタミンA | βカロチンとも呼ばれています。皮膚や粘膜を正常に保ち、目の明暗をよく見えるようにします。また、遺伝子の調節、それに伴うがんの抑制などのはたらきがあります。ほかにも免疫力を高め老化を防止する成分として知られています。桑の葉のビタミンAはほうれん草の約10倍であると言われています。 |
ビタミンB1 | 体に取り入れた糖質をエネルギーとして生産する手助けや、中枢神経・末梢神経の機能維持、脳や筋肉を正常に動かすはたらきがあります。桑の葉のビタミンB1はケールの約2倍も含まれています。 |
ビタミンB2 | 皮膚や粘膜を正常に保ち、過酸化脂質の分解に関与します。また、成長ホルモンの合成を促進し、皮膚や爪・髪の細胞の再生をおこなう発育のビタミンともよばれています。 |
ビタミンC | 体内の活性酸素から細胞を守るはたらきをします。ほかにコラーゲンの生成を促進することにより、しみ・そばかす・しわなどを防ぐことができる美肌効果の高い成分です。 |
ビタミンE | 抗酸化力が強く、体内の活性酸素を除去し、悪玉コレステロールの参加を防ぎます。体の中から老化を防ぐ大切な成分です。女性ホルモンの分泌を正常にするはたらきもあり、女性にとって欠かせない成分です。桑の葉のビタミンEはケールの約10倍もの量が含まれています。 |
亜鉛 | 味覚を正常に保つ成分です。亜鉛が不足すると味覚障害になると言われています。体内の細胞分裂に必要であり、代謝の促進に必要不可欠です。抗酸化・アルコール分解・たんぱく質合成などのはたらきがあります。 |
鉄 | 体に取り入れた酸素を血液に乗って全身に運ぶ役割があります。鉄が不足すると酸素が全身に行きわたらず貧血になってしまいます。赤血球の色素成分のヘモグロビンの材料となる成分です。桑の葉の鉄は小松菜の15倍も含まれています。 |
マグネシウム | 体内で働く300種類以上もの酵素の働きをサポートします。マグネシウムの60%は骨や歯に存在しています。マグネシウムが不足すると骨から溶け出してしまい、骨量の減少へとつながってしまいます。 |
カルシウム | 骨や歯に必要不可欠な成分です。ほかにも神経刺激の伝達や、筋肉の収縮などのはたらきがあります。体内のカルシウムの99%が骨や歯に含まれています。桑の葉のカルシウムは小松菜の1.5倍も含まれています。 |
食物繊維 | 食物繊維はかさ増しによる便秘解消だけでなく、腸内環境を整え発がん性物質の抑制効果があるといわれています。桑の葉の食物繊維はケールの4倍もあるといわれています。 |
ルチン | ルチンとは抗酸化作用を持つポリフェノールの一種です。ビタミンCの吸収を助けることにより、皮膚や血管の老化を防止します。高血圧や血糖値の改善に効果があり、糖尿病予防効果が期待されています。 |
桑の葉はどんな方が摂取したほうが良い?
桑の葉の青汁は、桑の葉に含まれる1−デオキシノジリマイシン(DNJ)が血糖値をコントロールするということから、糖尿病の方や、糖尿病を予防したい方に摂取をおすすめします。
ほかにも高血圧の改善、中性脂肪やLDLコレステロールを下げる働きもあるので、高血圧の方や中性脂肪やLDLコレステロールに悩む方にもおすすめです。肝臓の機能改善も期待されるので、よくお酒を飲む方にもぴったりです。
また、腸内環境を整え、便秘解消へつながるので妊娠中の便秘に悩む方におすすめです。最近は便秘に悩むお子様が多いともいわれています。もし便秘に悩むお子様がいるようでしたら、ぜひ飲んでいただきたいです。
桑の葉の摂取方法
桑の葉を摂取するには様々な方法があります。桑の葉そのもののお茶や、桑の葉が入っている青汁、桑の葉の成分が含まれているサプリなど。それぞれにメリット・デメリットがあるので紹介いたします。
桑の葉茶
メリット | ほうじ茶のような味で飲みやすいので日頃のお茶代わりにできる。ノンカフェインなので妊婦や授乳中の方、子供でも気軽に飲める。 |
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デメリット | 飲みやすさゆえに、飲みすぎる場合がある。食物繊維が豊富なため、一気に飲みすぎるとお腹を下すおそれがある。 |
桑の葉青汁
メリット | 桑の葉以外の成分も摂取することができるのでバランスのよい栄養を摂取することができる。 |
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デメリット | 桑の葉メインのものに比べると、桑の葉としての効果は低い。 |
桑の葉サプリ
メリット | お茶や青汁に比べて、準備などがいらずどこでも簡単に飲むことができる。 |
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デメリット | サプリメントとして加工する際に、添加物など余計なものが含まれていることが多い。 |
桑の葉茶はお茶として飲める味が特徴なので、食事中にお茶代わりとして飲むことをおすすめします。桑の葉青汁は、ヨーグルトや豆乳などと合わせて食事前に飲むことにより、空腹感を満たしてから食事に入ることができます。桑の葉サプリは食事前に飲むことにより食事と共に吸収されやすくなります。
桑の葉を飲んではいけない方
桑の葉事態には副作用は報告されていませんが、糖尿病の治療を受けている方は注意が必要です。糖尿病の治療として、血糖値を下げる薬を飲んでいる人は、桑の葉との相乗効果により血糖値が下がりすぎ、低血糖になってしまう可能性があります。
桑の葉茶・桑の葉青汁・桑の葉サプリのいずれでも摂取を検討する場合は必ず主治医に相談してください。
また、ノンカフェインで妊婦でも安心して飲めますが、人によるとお腹が張ることがあるようです。もし桑の葉を摂取しお腹が張るようでしたら摂取をやめ、必ず主治医に相談するようにしてください。
まとめ
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