青汁にも中国産は存在する?国産との違いや見極め方
ユーザーさんからの質問内容
普段、野菜を摂る機会が少ない為、青汁で補充しようと考えております。なるべくコストが安い青汁がよいのですが、安い青汁は中国産の原料が使用されている商品もあるという情報を知りました。
しかしスーパーでも中国産の野菜も販売されているので、販売されているのであればそれなりに検査され中国産でも大丈夫なのではないかと思います。
中国産の青汁のデメリットやメリット、中国産と国産の違いなどの見分け方などを教えて頂けたらと思います。
【資格】
管理栄養士免許
栄養教諭一種免許状
臨床栄養師
家庭料理技能検定2級
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【現在の活動内容】
管理栄養士として特定保健指導業務を担当。食べ過ぎで脂肪が気になる方へ生活改善を促すお仕事。食事だけでなく、生活リズム全般に関する指導を行っている。
中国産の野菜は残留農薬とか殺虫剤が使用されているなどの情報もあるので、私たち日本人にとってイメージがあまりよくないという印象があります。
実際のところ中国産の野菜やサプリメントが原因で健康被害を招くリスクは考えられますか?中国産を飲み続けることでメリットやデメリットがあれば教えて頂きたいです。
基本的に、輸入されている中国野菜は安全だと思いますが、中国の工場で作られた中国産の野菜を使用した青汁は安全かどうか分からないと考えています。
輸入されるものはある程度検査があるからということですか?
そうです。中国の野菜は日本のスーパーでも見かけますね。日本に輸入して販売するためには、日本の農薬の基準を守っていることが必要になります。
平成26年に輸入されたものに抜き打ち検査をしたところ、日本の規定に違反していたものは0.03%であったという報告があることから、スーパーに並んでいるのはある程度の基準は守られている野菜だと考えて良さそうです。
中国で製造された青汁の場合は検査ができなということですか?
中国国内で製造された青汁は、生の状態では日本の基準に合うかどうかの検査はしませんよね。
青汁の原料となる野菜を育てるときに日本では認められていない農薬や殺虫剤などが使用されていたとしても、それを専用の洗剤で洗って、粉末にしてから輸入されていたとしたら、そこで検査が入っても分かるかどうか、難しいと思いませんか。
たしかにそうなると安全性がわかりませんね。。
最終的に商品に農薬などが残っていなかったとしても、目に見えないものですし、毎日飲むものなのでどんな影響があるのか分かりません。
以上の理由から、中国産の野菜が原材料でも日本で製造されているものを選べば、輸入するときに生の状態で検査されるため、安全度が少し上がると思います。
これは、サプリメントタイプの青汁にも同じことがいえると思います。
ただ、あくまでも輸入される全ての野菜が検査されるわけではないということは頭の片隅に入れておいてくださいね。
中国産の青汁のメリットはどうでしょう?
中国産の青汁を飲むことのメリットは特になさそうですが、強いて挙げるならば、産地を中国にすることで栄養価は下げずに人件費などのコストを抑えて安く買える商品にしている場合があるということです。
安く買えれば、その分続けやすいですよね。
青汁の価格が安いから中国産というわけではない
青汁に関しては価格が安いものは原料が安いから中国産というイメージもある方もおおいようです。しかし、それもあるかもしれませんが野菜の配合が少ないものも安いということもあると思います。そのあたりいかがでしょうか。
安い青汁は、原材料の価格を抑えているものが多い。というのは間違いないと思います。ただ、どうやって原材料の価格を抑えているのかはそれぞれですね。
野菜を少なくして添加物を増やしている商品、ケールや大麦若葉といった主原料以外の野菜や果物などでかさ増ししている商品、海外で製造して人件費を抑えている商品など、様々です。
なるほど、青汁の価格が安いから内容が悪かろうではなくて、買いやすいようにメーカー側が工夫しているケースもあるということですね。
はい。安い=中国産、とは一概に言えないと思います。ただ、安くてパッケージに「国産」と書かれていないものは中国産かもしれないなと疑っていいと思います。
その目安はどこでチェックすればよいでしょうか?
情報はパッケージやホームページに書かれています。
安いな、と思うものを見つけたら、それらをきちんと見て気になることがないかを調べることが大切です。
安くて安全な青汁を選びためのチェックポイント
JASマークとか原産地の表示など、より安全で健康的な青汁を選ぶためのポイントや国産と中国産を見分ける方とかありますでしょうか。
消費者が一番安心して飲むことができる青汁は、「有機JASマーク」がついている青汁です。
このマークがついている青汁は、有機肥料を使用して2年以上農薬を使用していない畑で種まきから収穫まで農薬を使わず作られたものということになります。
化学肥料、農薬のどちらも使用していない、完全に安全な野菜です。
有機JASマーク、こういうマークですね。
はい。青汁の販売ページやパッケージに「無農薬」と表記されているものの中には、栽培期間の前後では農薬を使用していたり、化学肥料を使用しているものがあります。
だからといって安全でないわけではありませんが、気になる方は有機JASマークのついている青汁をを選ぶといいですよ。
なるほど、これはわかりやすい安全性の目安ですね!ほかに目安となるポイントはありますか?
中国で栽培された野菜でも日本で最終加工を行えば国産として売ることができるので、国産野菜を選びたい方は青汁の販売ページに「国内栽培」と書かれているものを選べば安心です。
国内栽培の青汁はよくみかける気がします。
そのほか契約農家の畑で採れたものを青汁に使用していて、残留農薬の検査をきちんと行っています、と安全をアピール している青汁も多くあります。
気になる方はホームページにそういった記載がある青汁を選ぶといいのではないでしょうか。
青汁は栄養成分を見極めることも大切
青汁は健康になるために飲むものなので、栄養成分もやはり大事ですよね。
安心をアピールすることばかりにコストをかけ、材料を見ると添加物や副材料が多い、というのは本末転倒な気もします。その辺りのバランスが大切かと思います。
管理栄養士の野田先生が普段、野菜を摂る機会が少ないとして青汁を選ぶならどのような青汁を選びますか?
私が選ぶなら、見るポイントは4つです。
@ 栄養がしっかりあること
野菜を摂る機会があまりないなら、一杯の青汁でできるだけ多くの栄養を摂りたいです。
栄養があるかどうかの見分け方は、「(野菜)何個分のビタミンが入っています!」という宣伝文句よりも、成分表で比較することが大切です。
青汁のパッケージ裏に書いてる成分表のことですよね?
はい。特に野菜不足の方が足りていない食物繊維やカリウム、緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンなどで比較すると良いですよ。この青汁とこの青汁はどちらが多いか、という目で見ることが大切です。
私はいつもファンケルの1食分のケール青汁を基準として他の青汁を比較しています。
A 情報が多いこと
ホームページやパッケージに情報が多く掲載されている青汁は、安心だと思います。原材料の産地、作っている方の考え方、主原料以外の原材料名、成分などがきちんと書かれているかどうかはかなり重要です。
中国産であっても、残留農薬検査や空気汚染検査などを日本人が厳しく行っている土壌で作られている、ということが記載されていればあまり気になりません。
青汁の原料の産地や思いなどの情報が見えると安心できますもんね。
B 条件を満たして安いもの:@とAを満たしている中で一番安いものを選びます。
私なら、味は選択する上でのポイントにはしないです。
青汁はもともと美味しいものではないですし、不味くても一瞬で終わるので、それよりは上記3つのポイントを優先させたいと思います。
なるほど、成分の多さ、安全性をクリアしたもののなかから安い青汁を選ぶということですね。
最後に野菜不足を補うために質がよくコスパの良い青汁を選ぶために、アドバイスをお願いします。
ご自身がこの値段なら続けられそうだなと思う値段の青汁を見つけたら、その青汁のパッケージかホームページをよく見て、安心できる情報が載っているかをきちんと調べてみてください。
そして栄養成分表を見て、きちんと栄養のある青汁なのかを調べれば、ばっちりです。
青汁は本当に種類がたくさんありますし、薬局やスーパーに売られている商品とインターネットで売られている商品が違ったりもします。どちらが買い続けやすいのか、どのくらいの頻度で飲むのかなどご自身の状況に合わせて購入することも大切です。
栄養士が選ぶ国産野菜を使用した青汁ベスト3をインタビュー
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