野菜不足の症状
野菜不足になると、肌荒れや便秘などの症状が現れます。
そのまま野菜不足が続くとさらに不調になり病気のリスクが高くなります。
野菜不足が原因の病状などを説明します。
野菜不足が原因で不足してしまう食物繊維は腸の働きに影響を及ぼします。
食物繊維が不足すると腸の動きが悪くなり、便秘になります。
野菜の中で多く含まれているものは、かぼちゃやごぼう、キャベツ、大根などです。これらの野菜に含まれている食物繊維は不溶性食物繊維といい、水分を吸収し膨らみ腸内活動を活発にするはたらきがあります。
便秘は野菜不足の症状として初期に起こりやすいため、日ごろ便秘でない人が便秘になった場合野菜不足が原因かもしれません。
野菜不足になると肌荒れを起こしてしまいます。
美肌に必要な栄養素のうち、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどは野菜に多く含まれています。ビタミンAはにんじんやほうれん草やモロヘイヤ、ビタミンCはブロッコリーやパプリカ、ビタミンEはほうれん草やかぼちゃなどです。
ビタミンAの不足により肌の潤いがなくなります。ビタミンCの不足により老化を進める活性酸素を増やしてしまい、シミやシワを増やしてしまいます。ビタミンEの不足によりビタミンAやCの働きが減少してしまいます。
@の便秘と同じく、野菜不足の初期に起こりやすいので日々の食事の目安として参考になります。
一度できると治りにくい口内炎ですが、これも野菜不足により引き起こされます。
原因の栄養素はビタミンB2やビタミンCです。
ビタミンB2はモロヘイヤや大葉、明日葉に多く含まれています。
ビタミンCはブロッコリーやパプリカに含まれています。
ビタミンB2が不足すると皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなります。
口の中の粘膜が炎症を起こすと口内炎になります。また、ビタミンCが不足すると歯茎から出血しやすくなり口内環境が悪くなります。口内環境が悪いと口内炎も治りにくくなってしまいます。
これも比較的野菜不足の初期に起こりやすい症状です。口内炎ができた場合は日々の食事を見直してみるとよいかもしれません。
野菜不足が原因で起こる症状として免疫力の低下があげられます。野菜不足によりビタミンが不足すると白血球の働きが悪くなり体内の異物に対し攻撃する力が弱くなります。これにより免疫力の低下が引き起こされます。
カロチンの一種のリコピンやビタミンC、ビタミンE、カリウムには免疫力を高めるはたらきがあります。リコピンが含まれている野菜はトマトです。野菜不足によりこれらの栄養素が不足すると免疫力が低下し、風邪をひきやすく治りにくくなります。また、ひどい場合はがんになってしまう場合もあります。
野菜不足によりカリウムが不足すると高血圧や動脈硬化になりやすいと言われています。カリウムが不足すると体の中の塩分を外へ排出できなくなります。そのため体の中の血液の塩分濃度が高くなります。この濃度を低くするために血液量を増やし、薄めようとします。そうすると血液量が増えることにより高血圧となります。
また動脈硬化も同じ仕組みで、薄めようとするはたらきが追い付かなくなるといわゆるどろどろの血液になり動脈硬化を起こします。高血圧や動脈硬化は心臓病や脳梗塞など重い病気を引き起こすため注意が必要です。カリウムは春菊や白菜、アスパラなど多くの野菜に含まれています。
野菜不足になるとうつ病など精神的な病気を引き起こす可能性があります。野菜に含まれている葉酸には精神を安定させる作用があります。この葉酸が不足すると精神的に不安定になりやすくなります。
葉酸が多く含まれている野菜は、ブロッコリーやアボカド、モロヘイヤなどの緑黄色野菜です。野菜を多く食べている人ほどうつ病がすくないとの研究結果も報告されています。
ここまでの症状と重複するものもありますが、野菜不足は生活習慣病の発症につながります。生活習慣病とは、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満などのことを言い、特にこれら4つを「死の四重奏」と呼び、生活習慣病が怖いものであることがわかります。野菜が不足するとビタミン・ミネラル・食物繊維が不足します。
野菜を食べずに肉類や油ものばかり食べていると塩分を摂りすぎ、ミネラルも不足し高血圧になります。脂質の摂りすぎにより脂質異常症・肥満になります。そして野菜は血糖値の上昇を穏やかにするはたらきがあります。野菜が不足するとこのはたらきがなくなり糖尿病になってしまいます。
野菜の1日に摂取量と摂るべき野菜の種類
厚生労働省が発表した健康のための野菜摂取量は「1日350g」を目標としています。しかしながら、野菜自体の栄養価の低下や、外食中心による食生活の増加で、この数値を達成している人は少ないというのが現状です。
例をあげますと、20代で平均240g、30代で平均250gと目標値から100gほど不足していることになります。
野菜不足の対策として、1日350gの量の目安を覚えておくと良いです。
自炊する方は、生の野菜の数え方としては両手いっぱいの野菜を3回摂るとだいたい350gになると覚えておくと分かりやすいと思います。
しかし、自炊をしない人にはわかりにくい数え方かもしれませんので、自炊をしない方は、お皿の数で覚えておくと良いです。 数え方として、「1日小皿5皿以上」と覚えておきましょう。小皿とは定食などを食べたときに付いてくる小鉢料理をイメージしてください。メイン料理の大皿は小皿2皿分と数えます。
目安の例は
- ほうれん草のお浸し(小鉢1つ)1皿分
- 野菜サラダ(1人前)1皿分
- 回鍋肉のような野菜主菜(1人前)2皿分
- 野菜スープ(小皿1つ)1皿分
以上で5皿分となり、だいたい350gを達成しています。
他に注意したい点は、摂取する野菜の種類です。
野菜といってもいろいろあります。にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜から、キャベツや大根などの淡色野菜、じゃがいもやかぼちゃなどの根菜類などです。
野菜とひとくくりにされていますが、それぞれに含まれている栄養はさまざまです。好きな野菜だけを350gとればいいという話ではありません。野菜の中でもバランスを考えなければなりません。
350gの内訳は「緑黄色野菜を120g、淡色野菜を230g」と言われています。ほうれん草だと1袋200g、キャベツが1/4玉で200gです。ほうれん草とキャベツだけで1日分の野菜を摂取するなら、ほうれんそう1/2袋強、キャベツ1/4玉強もの量を食べなければなりません。
緑黄色野菜や淡色野菜の簡単な見分け方を説明します。緑黄色野菜は野菜の外側も内側も色が濃いもの、淡色野菜は内側の色が白っぽいものをいいます。 例えばピーマンときゅうりはどちらも濃い緑色なので緑黄色野菜だと思われがちですが、包丁で半分に切ったものを想像してください。 ピーマンは内側も外側と同じ緑色ですが、きゅうりは白っぽい薄緑ですよね。このことからピーマンは緑黄色野菜ですが、きゅうりは淡色野菜だということがわかります。
代表的な野菜をご紹介いたします。
種類 | 主な野菜 |
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緑黄色野菜 | アスパラガス・いんげんまめ・おくら・かぼちゃ・ケール・小松菜・サラダ菜・春菊・青梗菜・トマトなど |
淡色野菜 | たまねぎ・きゃべつ・大根・白菜・カリフラワー・レンコン・レタス・さつまいもなど |
注意する点はかぼちゃやさつまいもなどの根菜類です。緑黄色野菜や淡色野菜に分類されていますが、根菜類は主に炭水化物で出来ています。そのため食べすぎには注意しましょう。
1日の野菜摂取量を満たすための簡単レシピ
1日の野菜摂取量を満たすレシピをご紹介いたします。
朝食 野菜スープ | ||||||||||
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時間がない、食欲のない人にオススメの「野菜スープ」
材料・10日分-作りやすい分量
★食べる時に再加熱し、その際にほうれん草を入れると彩りがよくなります。 |
昼食 魚のレンジ蒸し | ||||||||||
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昼食はなかなか作ることが出来ないかと思います。そんな時役に立つのがコンビニです。コンビニのサラダはだいたい150gです。外食の場合も定食屋を選ぶと自然と野菜を摂ることができるので意識してみてください。もし作ることが出来るのなら電子レンジで作れるレシピを紹介します 参考画像元:レタスクラブ:さわらのレンジ蒸し
材料・1人前
★野菜を調達するのが大変ならコンビニなどで売っているカット野菜が便利です。 |
夕食 バーニャカウダ | ||||||||
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仕事から帰ってきたあとはなかなか手の込んだものを作る気になれないですよね。
野菜不足のことがよく解る!野菜不足の症状一覧と解消方法まとめ
材料・1人前
★子供のころよく食べたスティックサラダの現代版です。おなじみのマヨネーズでも大丈夫です。バーニャカウダソースもマヨネーズも油分なのでつけすぎには注意しましょう! |
以上で1日380gの野菜を摂取することができました。
このように考えて食事をするだけでたっぷりの野菜を摂ることができるのです。
青汁を補助として活用する
忙しくて朝食を摂れなかった、昼食を抜いてしまった…など野菜を食べられなかった日もあると思います。そんな時に活用したいのが青汁です。
青汁は名前の通り青い汁です。テレビCMなどのイメージで飲みにくいのでは?と思う方も多いかもしれません。しかしそれはもう昔の話です。今の青汁は改良がすすみ、かなり飲みやすくなっています。
しかし、あまりにも飲みやすいものは甘味料やフルーツ粉末などがおおく配合されており、必要な野菜の成分が少ない場合もあります。栄養価のたかい緑葉野菜のケールや大麦若葉など成分に注目してビタミン・ミネラル・食物繊維など野菜と同じような成分が多く含まれているものを選ぶことをおすすめします。
いくら飲みやすくなっていても特にケールを主成分とする青汁は初めは慣れないかもしれません。そんな場合には、牛乳やリンゴジュースなどと混ぜると青臭さが消え甘味もでて飲みやすくなります。青汁の飲みにくさを感じる場合は、お茶やジュース、豆乳や牛乳などを混ぜて自分好みの飲み方を見つけるとよいでしょう。
しかし注意したいのが、青汁を何杯も飲んだからと言って青汁だけで1日分の野菜を完全に摂れるわけではありません。
この記事のまとめ
現代人に不足しがちな野菜ですが、少し気を付けるだけでたくさんの野菜が摂れることが分かりました。
無理に自炊しようとしなくても野菜を切るだけだったり、忙しくて時間のない時は青汁を活用したりして1日350g以上の野菜摂取を目指してみましょう。
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